英語が上達し流暢になるには日本語で考えちゃいけない

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Twitter で以下の内容の英文ツイートを目にしました。

「流暢に外国語を使うには、母国語で思考することをやめ、その言語で思考しなければならない。言い換えると、話すのも書くのも読むのも聞くのも、いちいち母国語を介して変換してちゃ駄目だ。その言語自体を使って考えろ!」

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これをツイートされていた方は、英語を Second Language で習得され、現在日本語の習得にチャレンジされているスペイン系の方。Twitterを見てると、非英語圏の方(特にスペイン系や東南アジア系の方など)は、第二言語で英語を習得された後、第三言語で日本語を学ばれている方も多い印象で嬉しい限り。一方で、言語習得の優秀さに驚きと羨望を持ってしまいますが。

このツイートの内容、英語学習をはじめて2年以上経った今だと理解できます。最初の頃だったら何て無理ゲーと全く理解できず、はなから諦めてたはず。

英語の表現力の枠の中で考える

言語には言語ごとの表現力の限界や枠のような物が存在していて、思考→表現の際にそれが表現可能かどうかを分け隔てる壁が存在する感じです。また、ある状況を表す場合の定番の言い回しなどもある。母国語でない第二言語を使う場合、本来の言語自体が持つ表現力の枠の内側に、自分が持てる語彙や文法力に制限されるもう少し小さめの枠ができる。

例えば、「雨がしとしと降っている」なんて情緒ある日本語表現を、英語でストレートに表現できる方法はありません。この表現は、やわらかな雨が、静かに少し物悲しい雰囲気を漂わせ、心地よい音と共に風情ある様で、「雨がしとしと降っている。」というわけです。なんとなく窓ガラス越しに雨を眺めている感じもするし、しばらく長い時間降っているような感じもする。日本人ならこの感覚通じますよね?

これをぴったし英語で表現しようとしたら、本当に難しい。英語には、「しとしと」と全く同じ意味で、副詞的な働きを持つ単語やイディオムはありません。正確に英語で言い表そうとしたら、とても説明的な辞書のような表現になり、情緒さは吹き飛んでしまいます。マーク・ピーターセン氏著の「日本人の英語」にも、日本語の情緒さについて似たような記述があったと記憶している。

なので、「雨がしとしと降っている」様を英語で表現する際に、日本語を起点として日本語→英語と変換して表現しようとすると、上記のような日本語表現に含まれる複雑な意味を考えるなどして、コミュニケーションにおいても表現がパッと出てこないという罠に陥りやすいです。英語で表現するのに、日本語で考えようとした途端、思考がそこで止まり咄嗟のアウトプットが出てこないという状況になる。流暢さからは、かけ離れてしまいます。

雨がしとしと降っている様を見て、ダイレクトに英語で考え英語で表現すると、この場合「It’s raining gently(softly).」で十分かと思う。静かにを強調したければ、「It’s raining quietly.」でも良いかもしれない。英語の副詞は、だいたい形容詞+ly でいけるので楽っちゃー楽です。擬音も少ないですし。

自分の表現力の枠を固めつつ広げる

中学校・高校の日本の英語教育では、長く難解な英作文に代表されるように、難しい日本語文↔英語文というような翻訳作業ばかりやってきています。難しい表現に手を広すぎた結果、簡単な表現の瞬発力にも欠ける。そのために強固な自分の表現力の枠、自由自在にアウトプット可能な表現力の枠というものが、日本人の場合、極端に小さくかつその枠がグラグラして弱いものになっており、実践力に欠ける英語力になっているんだと思います。

中学校くらいの内容で、それを強固に瞬発力の強いものにする教育のほうが、間違いなく実践では役に立つ英語力スキルになるはず。それ以上の流暢さを洗練するには、現在の自分の表現力の枠をさらに強固にすると共に、枠自体を広げていく必要があります。知らない知識をインプットし、知っている知識を無意識レベルでアウトプットとして引き出せるようにならないといけない。そうすれば段々と自由自在に話せる、書ける状態に近づいていくはずです。自分の表現力の枠が強固になり広がっていく。

新たにインプットした単語やフレーズは、すぐに意識的に使うと覚えやすいです。どこで使うの?といったらTwitterやメール、ToDoリスト、友人や家族、同僚に向かって話すのでもいい。独り言でもいいし。その表現を発する意味をなす状況で6回くらい使うと覚えられるはず(数字は適当)。

英語のブログで英語を学習

英語を使うのに英語で考えるという一環の中でのトレーニングとして、「英語で英語を学ぼう」という方法も効果的だと思います。リスニングトレーニング以外でも、英英辞書を使うとか、英語学習のための英文ブログを購読するのもおすすめです。

英語で英語を学習しインプットするために、私がおすすめするのは、New York 在住の Michael さんによる英語指導ブログ。

Happy English New York

second language としての英語学習者を対象としておられ、平易な英文で書かれているため理解しやすく、とても説明が上手です。Facebook で「いいね」が10万超というのもうなずける抜群のクオリティー、更新頻度も1日1〜2回と適度です。私はRSSに登録して毎日読んでいます。

日本語と英語は共通点が全くない

余談ですけど、英語が私にとってのSecond languageということを差し引いても、日本語という言語はものすごく表現力豊かな言語なのではないかという気がします。一文字への情報凝縮はすごいし、擬音やカタカナ単語も豊富ですし、同音異義語は多いし、動詞の活用形も千差万別。日本語の習得は大変なはずです。日本語をペラペラ話すアメリカ人の知人がいますけど、彼は本当に凄い。醤油や薔薇といった難解漢字も書けるし。私は書けません(笑。

2年くらい毎日英語を使ってみて分かったけど、日本語と英語というのは、そもそも全く共通点のない言語だと実感します。なので、英語を理解するのに、頭のなかで日本語↔英語と翻訳作業を行うこと自体が間違っている。英語での読み書きや会話時は、英語で考えたほうが自然でスムーズ、ということが分かってきました。むしろそうできるようにならないと使える英語にまで昇華しません。

今後の自分の課題としては、リスニングと会話。音を聞き取るところまではだいぶ出来るようになったので、瞬間的な意味理解のトレーニングをやんないといけません。まだまだですが、学習開始から2年ちょっと経って、ようやく手応えを感じつつある今日この頃です。

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英語学習関連の書籍は30冊以上読みましたが、私がもっともおすすめするのが以下の3冊で、英文法と発音を学習の初期に身につけておくと効率が良いです。後は英単語・フレーズを増やすのとリスニングで聞き取る力を鍛えるのみ。これが英語学習の王道です。
 
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  • 4件のコメント
  • Hi Takafumi! Thank you so much for your kind words. I really appreciate your support. If you or your readers have any requests or suggestions for lessons on my blog,feel free to let me know. Cheers! Michael

    • taka

      Hi, Michael! Thank you for reading my blog and the comment! And besides, I really appreciate your blog teaching me a lot of useful English tips. Yup! I’ll let you know when I find some requests. :)

  • Hi Takafumi
    Just FYI….I started a podcast…it’s free (of course) and great for improving listening skills :-)
    http://www.myhappyenglish.com

    • taka

      Hi, Michael! I know you started the podcast, and I already subscribed it. :) Looking forward to the episode every time!

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